「トイレのタンクに水が貯まらない原因って何?」
「トイレに水が貯まらないのってDIYで解決できる?」
「トイレタンクに水がたまらない!とりあえず流したいんだけど…。」
トイレの水が貯まらない原因は全部で9つあり、DIYで解決できることがあります。
このページでは、トイレに水がたまらない原因とその対策をご案内していますので、お役立てください!
バケツに入れた水を、直接便器に流し込めば流れる。風呂の手桶でもOK。
ただし、勢いよく流し込むと水が飛び散るので、トイレの排水口(封水)に近づけて、様子を見ながら流し込むこと。
タンクに水を入れて使用すると水量が足りず、うまく流れないことがある上、場合によってはつまってしまうことがあるのでNG。
もしつまってしまったらこちらの「トイレつまりはスッポンで解決」をチェック。
タンクレストイレの場合、電気系統や見えない部分で故障が発生している可能性があり、DIYでの対処は難しいことが多い。
家の施工会社と水回りの業者に連絡をして、修理方法と費用を把握してから依頼するのがベスト。
トイレのタンクに水がたまらない9つの原因
トイレのタンクに水が貯まらない原因は9つあります。
まず、「ずっとチョロチョロと水が出ている」かどうかを確認してください。
水が出ている場合の原因は次の6つのうちのいずれかです。
6つの原因ごとに対策が異なります。
まずはこちらをチェックしてください。
チョロチョロと水が出ている音がしない場合は、トイレのタンクを開けて、水の状態を確認します。
「トイレのタンクの水が空っぽだった」場合、原因は次の3つ可能性が高いです。
①断水している
②水道管のトラブル
③止水栓が閉まっている
3つの原因ごとに対策が異なります。
対策についてはこちらでご確認ください。
断水かどうかを確認し、断水していないなら管理会社に連絡をする。
あなたに過失がない場合、修理費用は貸主(大家など)が負担する。
時間に余裕があれば、契約書の該当の箇所をチェックする。
勝手に修理をしたり、修理中にトイレを破損してしまったりすとトラブルになるので、まずは管理会社に一報を入れること。
トイレのタンクに水がたまらないが、水は出ている場合の原因と対策
トイレタンク内に必要な量の水がたまらないと、ずっとチョロチョロと水が流れる音がします。
先ほどもご案内した通り、この場合に考えられる原因は6つあります。
①ゴムフロートの不具合
②浮球の不具合
③ボールタップの故障
④ダイヤフラムの劣化
⑤オーバーフロー管の破損
⑥フィルターの目詰まり
初めて目にする言葉が多いかと思いますので、できるだけわかりやすく、原因に応じた対策をご案内していきますね!
トイレの環境は各家庭で異なりますので、実際にはあなたの環境に適した対策をする必要があります。
ここでご案内している対策はあくまで基本的な内容とお考えください。
原因が「ゴムフロートの不具合」の場合の対策
画像引用)GAONA「ロータンクゴムフロート」
ゴムフロートは便器に流れる水をコントロールする部品です。
ゴムフロートが定位置からズレているとタンクに水がたまりません。
次の手順で位置を確認し、「ズレている?」と疑問に思ったら、正しい位置と考えられる場所にセットしてみてください。
問題が無さそうだったり、正しいと思われる位置にしたりしても水が貯まらないなら、ゴムフロートの劣化の可能性があります。
劣化の確認方法は次の通りです。
・ゴムフロートの見た目がボロボロしている
・ゴムフロートに触ると手が黒くなる
・ゴムフロートに触るとボロボロする
ゴムフロートが劣化していたら交換します。価格は1,000円~です。
手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③タンクの蓋を開ける
④チェーンを外す
⑤オーバーフロー管からゴムフロートを取り外す
⑥新しいゴムフロートを取り付ける
⑦チェーンの長さを調整する
⑦タンクの蓋を元に戻す
⑧マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑨水の流れを確認する
こちらの「ゴムフロートの交換方法」で、動画付きでより詳しく手順をご案内していますので、チェックしてみてください。
これでも水が貯まらない場合は、次の対策を検討します。
原因が「浮球(うきだま)の不具合」の場合の対策
画像引用)GAONA「浮き球セット」
浮球とはトイレタンク内に浮いている球のことで、水の供給に関わるパーツです。
タンク内の水位が下がると浮球も下がり、水が供給されます。
逆に水位が上がれば浮球も上がり、水が一定のところまで貯まると水の供給がストップします。
タンクを開けて、浮球を下に押してみてください。
下に押しても水が供給されない場合は、ボールタップが故障しているかもしれません。
浮球を下に押したら水が供給される場合、浮球に不具合がある可能性が高いので、交換します。
手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③タンクの蓋を開ける
④ボールタップ本体と浮球をつなぐナットをモンキーレンチでゆるめる
⑤浮球を外す
⑥新しい浮球に交換し、モンキーレンチでナットを締める
⑦マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑧浮球の動きを確認し、タンクの蓋を元に戻す
モンキーレンチは、つかんで回すのに便利な工具。つかむ幅を調整できる。100均でも取り扱いがある。
幅を調整する箇所はウォームギアという。
トイレの規格に適合する新しい浮球を用意してください。
ネット通販でやり取りをしながら購入することをおすすめします。
価格は700円~です。
浮球が劣化している場合は、他のパーツも劣化している可能性があります。
「この際まとめて交換しておきたい」という方は、この後ご案内するボールタップの交換をご検討ください。
原因が「ボールタップの故障」の場合の対策
画像引用)GAONA「ボールタップ」
ボールタップとは、タンク内の水量をコントロールするパーツです。
タンク内にある浮球を下に押しても水が流れない場合、ボールタップの故障が原因と考えられます。
DIYで交換することができます。
ボールタップの交換手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③タンクの蓋を開ける
④手洗い管を取り外す
⑤タンクの横にあるナットをモンキーレンチでゆるめる
⑥ボールタップを取り外す
⑦新しい部品を順番に取り付ける
⑧ボールタップと給水管をつなぐナットをモンキーレンチで固定する
⑨手洗い管を取り付ける
⑩タンクの蓋を元に戻す
⑪マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑫水の流れを確認する
交換用のボールタップですが、便利な万能ボールタップがありますので、そちらを用意することをご検討ください。
画像引用)万能ロータンクボールタップ
万能ボールタップの価格は2,000円~です。
原因が「ダイヤフラムの劣化」の場合の対策
画像引用)GAONA「ダイヤフラム弁セット」
ダイヤフラムはボールタップの一部です。
水圧を調節する役割があるため、劣化するとタンクに水がたまらなくなります。
ダイヤフラムの上から水が噴き出ている場合、交換が必要です。
手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③タンクの蓋を開ける
④ボールタップから浮き球を取り外す
⑤ボールタップのナットを手で左に回して外す
⑥ダイヤフラムを取り外す
⑦新しいダイヤフラムを取り付ける
⑧ナットと浮き球を元に戻す
⑨タンクの蓋を元に戻す
⑩マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑪水の流れを確認する
規格に合った新しいダイヤフラムを用意する必要があります。
価格は1,000円~です。
価格や交換の手間、現在のボールタップの劣化具合を考えると、ボールタップ(2,000円~)の交換でもよいかもしれません。
原因が「フィルターの目詰まり」の場合の対策
各種フィルタ―にゴミが溜まると、水の流れが悪くなり、タンクに水がたまらりづらくなります。
トイレの給水に関するフィルターは3つあります。
①ボールタップのフィルター
②タンクと給水管の接続部にあるフィルター
③止水栓についているフィルター
トイレの説明書を見て、ご自宅がどのタイプなのかを確認してみてください。
それぞれご案内していきます!
ボールタップのフィルターを掃除する
こちらはボールタップのフィルターを交換している様子が分かる動画です。
手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②ボールタップからフィルターを取り外す
③フィルターの汚れを歯ブラシで落とす
④フィルターを元に戻す
⑤マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑥水の流れを確認する
タンクと給水管の接続部にあるフィルター(ストレーナー)を掃除する
こちらはタンクと給水管の接続部にあるフィルター(ストレーナー)を交換している様子が分かる動画です。
手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③タンクの横にあるナットをモンキーレンチでゆるめる
④フィルターを取り出す
⑤フィルターの汚れを歯ブラシで落とす
⑥フィルターを元に戻す
⑦モンキーレンチでナットを締める
⑧マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑨水の流れを確認する
給水管を取り外すときに水が出るかもしれませんので、下にバスタオルを敷き、水受け用の容器も置いておいてください。
止水栓についているフィルターを掃除する
画像引用)TOTO「故障診断」
止水栓にフィルターが付いている場合は、取り外して掃除をします。
手順は、次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③モンキーレンチで止水栓についているフィルターを外す
④フィルターの汚れを歯ブラシで落とす
⑤フィルターを元に戻す
⑥マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑦水の流れを確認する
止水栓から水が出るかもしれませんので、下にバスタオルを敷き、水受け用の容器も置いておいてくださいね。
原因が「オーバーフロー管の破損」の場合の対策
画像引用)GAONA「ロータンク排水弁セット」
オーバーフロー管は給水時に異常があった場合、タンク内の水が溢れるのを防ぐ役割があります。
細長い筒状の部品で壊れやすく、破損すると便器に水が流れ続けるため、タンクに水がたまらなくなります。
オーバーフロー管の交換はタンクを取り外して行うため、DIY初心者には非推奨です。
タンクを開けてオーバーフロー管を触ってみて、「壊れている?」と思われたら、水回りのプロに連絡をしてみてください。
ただし、相応の費用がかかりますので、「DIYできるかを判断したい」という方もいると思います。
一連の流れが分かる動画がありますので、必ずチェックをしておいてください。
DIYする場合は、トイレの規格に適合する新しいオーバーフロー管を用意する必要があります。
価格は3,000円~で、ネット通販サイトとやり取りをしながら購入すると間違いがありません。
手順は次の通りです。
①マイナスドライバーを使って止水栓を閉める
※トイレの止水栓が回らない方はこちら
②レバーを引いてタンク内の水を抜く
③給水管とタンクを接続しているナットをモンキーレンチで外す
④タンクと便器を固定しているナットをモンキーレンチで外す
⑤タンク底にあるオーバーフロー管を固定しているナットをモンキーレンチで外す
⑥新しいオーバーフロー管に交換し、モンキーレンチでナットを締める
⑦タンクを元に戻す
⑧マイナスドライバーを使って止水栓を開ける
⑨水の流れを確認する
先ほどもご案内した通りトイレを取り外す必要があります。
下手にDIYをすると、タンクに衝撃を与えて割ってしまったり、元に戻せなくなったりするリスクがあります。
ですので、プロに依頼することをご検討くださいね。
参考)トイレの水が止まらない!
トイレのタンクに水が貯まらず、水が空っぽの場合の原因と対策
トイレのタンク内が空っぽになってしまっている場合、トイレのタンクに水がたまらない原因として考えられるのは次の3つです。
①断水している
②水道管のトラブル
③止水栓が閉まっている
できるだけわかりやすく、原因に応じた対策をご案内していきますね!
トイレに水がたまらない原因が「断水」の場合の対策
トイレに水がたまらない原因が、断水の場合があります。
工事などで断水が行われていないかを確認してください。
手元にチラシや回覧板、掲示板などが無い場合は、お住いの市町村に電話で確認します。
断水しているなら、工事が終われば水が出ますので、終了まで待ってください。
断水していないことを確認したら、次の対策をします。
原因が「水道管のトラブル」の場合の対策
トイレに水がたまらない原因が、水道管のトラブルの場合があります。
トラブルとは具体的には凍結や破裂のことです。
DIYでは解決できませんので、水道局か、水回りの修理業者に連絡をする必要があります。
トラブルかどうかを判断するために、まずトイレ以外の蛇口から水が出るかどうかを確認します。
台所、洗面所、お風呂の蛇口をひねってください。
もしトイレ以外の蛇口からは水が出る場合は、トイレの止水栓が閉まっていないかをチェックします。
トイレも含めて、家中のどの蛇口からも水が出なければ、断水の可能性が高いです。
お手数ですが、断水中かどうかを、もう一度確認してみてください。
止水栓の開け忘れでも、断水でもないなら、水道管のトラブルの可能性が高いです。
真冬日や冬休みの長期の留守の際、水道が凍結してしまうことがあります。
冬ではないなら、劣化して破裂している可能性があります。
いずれにしてもDIYでは解決不可能ですので、お住まいの地域の水道局か水回りの修理業者に連絡をしてみてください。
原因が「止水栓が閉まっている」場合の対策
トイレに水がたまらない原因が、止水栓が閉まったままの場合があります。
年末の大掃除やタンク内の掃除、トイレのパッキン交換、温水洗浄便座の交換などの際に、止水栓を締めて、そのままにしていませんか?
開け忘れがないか確認してみてください。
止水栓は3種類あります。
内ネジ式やの場合は、マイナスドライバーがあれば回せます。
止水栓の溝にマイナスドライバーをあて、「反時計回り」にゆっくりと回すと、水が出るようになります。
ハンドル式の場合は手で、「反時計回り」に回します。
止水栓が回らない方はこちらの「トイレの止水栓が回らないっ!」をご覧になってみてください。
…ここまでの内容をチェックしても、トイレの水がたまらない場合は、専門家を呼んで、原因調査をしてもらってください。
それでもトイレに水がたまらないならプロに依頼しよう!
プロに依頼した場合の料金は次の通りです。
依頼内容 | 費用相場 |
---|---|
ボールタップの交換 | 8,000円~ |
ゴムフロートの交換 | 8,000円~ |
オーバーフロー管の交換 | 12,000円~ |
依頼する内容や業者によって費用が異なります。
プロの選び方は次の通りです。
①良心的な業者から見積りをとる
②サポート体制をチェックする
良心的な業者とは、例えば、暮らしの119番のような見積り無料で電話をかけた後最短5分で手配してくれるところです。
中には出張料やキャンセル料が発生する場合がありますので注意が必要です。
暮らしの119番は明朗会計で、無駄な費用が発生せず、リーズナブルにトイレの水が止まらない状況を解決してくれます。
他社よりも見積もり費用が高い場合は、相談することもできますのでおすすめです。
トイレに水が貯まらない場合のまとめ
・トイレに水が貯まらない原因は計9つある
・原因ごとに対策が異なる
・自分では難しい場合はプロに依頼する
トイレに水がたまらない原因は9つあります。
まずは、タンク内でチョロチョロと水の音がするか、タンク内の水が空っぽなのかチェックして、原因を絞ります。
原因ごとに対策をすれば解決できますが、原因を特定するのが難しいです。
例えば、タンク内のパーツを触って劣化具合をチェックし、「これかな?」と思われるパーツを交換しても、解決しないことがあります。
できる範囲で取り組み、「無理だ」と判断したら、このページでご案内している暮らしの119番に見積もりを依頼してみてください。
①ゴムフロートの不具合
②浮球の不具合
③ボールタップの故障
④ダイヤフラムの劣化
⑤オーバーフロー管の破損
⑥フィルターの目詰まり