近年では住宅事情が変化しており、和室のない家庭も増えておりますが、まだ需要は根強く存在しています。
しかし、和室は扱いが難しい素材が多く使われているため、自分たちで掃除をするには難しいことが多いです。そのため、プロのハウスクリーニング業者に任せてしまうことも一つの方法でしょう。
今回こちらの記事では、和室特有の清掃方法について詳しく解説をしていきます。
また、自分たちでできる掃除のポイントも合わせて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ハウスクリーニングとは
ハウスクリーニングとは、自宅の掃除を清掃専門業者が代わりに行ってくれるサービスのことを指します。
普段掃除をする時間が取れない方や、自分では綺麗にすることが難しい箇所の掃除を依頼したい時に利用することが多いです。
ハウスクリーニングの他にルームクリーニングやホームクリーニングと呼ばれることもありますが、基本的に内容やサービスに違いはありません。
ハウスクリーニングを行っている業者は、「清掃専門のハウスクリーニング業者」と「家事代行業者」の2つがあります。
「ハウスクリーニング業者」は「清掃専門業者」を指すことが多いため、こちらの記事でも「ハウスクリーニング業者=清掃専門業者」として表します。
ではそれぞれの特徴について見ていきましょう。
清掃専門業者(ハウスクリーニング業者)
清掃専門業者は、清掃を専門に行っている会社です。
いわゆる掃除のプロ集団で、一般的な掃除では綺麗にならない頑固な汚れや、手が届かない箇所を綺麗に掃除してくれます。
例えば、エアコン内のフィルター清掃やレンジフード清掃、お風呂場の黒カビ除去などです。毎月のように依頼することはありませんが、購入してから年月が経ってしまった家電や、年に一度の大掃除、引っ越し前の大掃除といった場面で利用される方が多いようです。
多くの業者は予定を合わせて見積もりを行い、実際の金額を算出してから依頼するかを決めることができます。
見積もりを無料で行ってくれる業者も多いため、検討してる方は一度相談してみると良いかもしれません。
家事代行業者
家事代行業者は、家事代行サービスの一つとして清掃を行なっています。
こちらは自宅にある清掃道具を使って家を綺麗にしてくれるため、専用の清掃道具を使って掃除する清掃専門業者と比べると掃除できる範囲が制限されます。
そのため、家事代行業者は普段の生活が忙しく、自宅を掃除するまで手が回らない時に役立つサービスと言えるでしょう。
実際に家事代行業者を利用している方の多くは、月に1回や2週間に1回など定期的に依頼をしています。長年の汚れを落としてもらうというよりは、床清掃やお風呂掃除といった日々の掃除を行なってもらい、綺麗な状態をキープしてもらうサービスと考えましょう。
和室の清掃に関しては、ハウスクリーニング業者に依頼した方が良いでしょう。
家事代行業者は一般的な清掃の代わりを担うサービスのため、和室のような扱いが難しい箇所は引き受けてくれない可能性があります。
また、清掃ができたとしても掃除機を使っての清掃や簡単な拭き上げがメインになるでしょう。
そのため、和室にある根本的な汚れの除去は清掃専門のハウスクリーニング業者に任せた方が安心です。
和室で掃除が必要なところ
和室は畳をはじめとして、掃除が必要な箇所が多々あります。
掃除が必要な箇所とポイントをそれぞれ見ていきましょう。
畳
和室の掃除といえば真っ先に畳の清掃が思い浮かぶと思います。
畳はイグサを織って作られており、表面は変色を防ぐために白土を塗って加工がされております。
イグサは水分を吸収しやすいため、畳にとっては水分は大敵です。近年では合成繊維を使った畳も出てますが、伝統的な畳の清掃方法について確認していきましょう。
準備するもの
ホウキ、掃除機、乾いた雑巾
清掃手順
- 畳の目に沿ってホウキや掃除機で綺麗にする
イグサは織って作られているため、目が一方向に進んでいます。
目に逆らって掃除をすると、ゴミが引っかかったり羽毛立ったりしてしまいます。
畳を痛める原因にもなるため、必ず目に沿って掃除をしましょう。 - 乾拭きで雑巾がけをする
畳は水に弱い性質のため、基本的には乾拭きをして仕上げましょう。
乾拭きの際も、畳の目に沿って拭くようにします。
もし気になる汚れがあるときは、できる限り固く絞った雑巾で水拭きをしましょう。
水分が残ってしまうと、変色やカビの原因となるため、水分には十分注意して清掃します。
さらに、洗剤や重曹を使用すると変色や黒い斑点ができるため、使わないようにしましょう。
天井・壁
天井は手が届きにくく、掃除が難しい場所です。
しかし、角にはホコリが溜まり、蜘蛛の巣が張っていることもあります。
また、壁は漆喰や塗り壁で作られていることも多く、こちらも普段の清掃が難しい箇所です。
準備するもの
天井に届くモップやホウキ、ハンディモップ
掃除手順
- 天井のホコリや蜘蛛の巣を取る
天井は特に角にホコリや蜘蛛の巣といった汚れが溜まるため、柄の長いモップやホウキを使って汚れをとっていきます。 - 壁はハンディモップなどで軽く拭く
漆喰や塗り壁は水に弱い性質のため、濡れ雑巾等で掃除をするのではなく、表面をハンディモップで軽く掃除する程度にしましょう。
障子・敷居
障子の桟や敷居の溝の掃除方法についても見ていきましょう。
ホコリの除去が主な掃除方法ですが、障子などは誤って破ってしまわないように注意しましょう。
準備するもの
掃除機、ハンディモップ
掃除手順
- 障子の桟をブラシやハンディモップで綺麗にする
ホコリは掃き出して掃除機で綺麗にしましょう。
障子は和紙と白木でできているため、水拭きなどはしないようにします。 - 敷居の溝掃除をする
敷居の溝もホコリが溜まる箇所です。
掃除機のノズルを細いものに変えて、ホコリを吸い取りましょう。
押し入れ
和室には押し入れがあることが多いため、押し入れもしっかり清掃するようにしましょう。
準備するもの
掃除機、雑巾
掃除手順
- 押し入れ内部のモノを全て出す
- 内部を掃除機で綺麗にする
- 雑巾で拭き掃除
押し入れ内部は湿気がこもりやすくカビが発生することもあるため、しっかり乾燥させてからモノを元に戻すようにしましょう。
畳のカビ・ダニ対策
自分でできる和室の清掃方法について説明をしてきましたが、和室ではカビやダニも発生します。
特に、畳は天然の素材であるため、カビやダニが発生しやすい場所です。
カビやダニがなるべく繁殖しないように対策方法を確認しておきましょう。
こまめに掃除をする
まずはこまめに掃除をしましょう。
カビやダニの発生条件の一つは、栄養源があることです。
ホコリや食べカスは栄養源になるため、これらが畳に残ると繁殖しやすい環境になります。そのため、普段からこまめに掃除することが大切です。
畳干しする
湿気もカビやダニにとっては好都合な条件です。
そのため、湿気を防ぐためにも定期的に畳を天日干しすると良いでしょう。
畳はマイナスドライバーを縁の部分に差し込むと意外と簡単にはがすことができます。
ただし、畳を直接日光に当てると日焼けして傷んでしまうため、裏側を向けて干しましょう。
干す場所がないなど天日干しが難しい場合は、換気をしっかりして湿気を防ぐような工夫をしましょう。
畳の上にカーペットなどを敷かない
畳の上にカーペットなどの敷物を敷くことはやめましょう。
敷物と畳の間にホコリや湿気が溜まり、カビやダニの発生しやすい環境ができてしまいます。
できる限り畳の上には何も敷かないようにしましょう。
座布団等を敷いている場合でも、定期的に天日干しをして湿気やホコリを溜めないようにしましょう。
和室のハウスクリーニング方法について
ここまで和室の清掃について説明をしてきましたが、ハウスクリーニングでも和室のクリーニングを請け負ってくれる業者があります。
業者によってメニューは様々ありますが、一般的にどのようなものがあるのか確認していきましょう。
畳クリーニング
和室クリーニングの中で最も基本的なメニューが畳クリーニングです。
畳の上を掃除機がけしてゴミやホコリを取り除き、汚れが目立つ部分には専用洗剤を使って綺麗にしていきます。仕上げに乾拭きをして水気をしっかり取ります。
料金の目安としては、6畳で10,000円程度、それ以上の場合は追加で1畳1,000〜2,000円程度となっています。
高温ドライスチーム洗浄
畳の中にいるダニは約65℃で死滅すると言われており、除菌効果もある高温のドライスチームを吹きかけることでダニを除去します。
洗浄時間は6畳で2時間程度、料金は1畳あたり2,000円程度です。
天日干しができないときに、おすすめのサービスと言えます。
白木クリーニング
和室には畳以外にも天然素材が使用されています。
特に白木は柱や鴨居、桟などに使われており、汚れも長年の蓄積で溜まっていきます。
ホコリやゴミだけでなく、タバコの煙や日焼けなどの清掃が必要です。
ハウスクリーニング業者は専用洗剤を使って、綺麗に汚れを落としてくれます。
料金は6畳までで35,000〜40,000円程度です。
まとめ
今回は、和室のクリーニングについて紹介してきました。
和室は扱いが慎重になるものが多く、自分で掃除をするのは難しい場所です。
さらに、畳はゴミが集まりやすく湿気も多いため、ダニやホコリにとって非常に繁殖しやすい環境が整っています。
そのため、長年畳の掃除をしていない方は、ぜひ天日干しやハウスクリーニングを依頼してみましょう。
見積もりも無料で行えるため、ぜひこの機会に相談することをおすすめします。